こんにちは、Sleep 360スタッフです。
当店ではドライヘッドスパの際にCBDオイルを使用しています。*
このCBDとはCannaBiDiol(カンナビジオール)の略称ですが、どういったものかご存知でしょうか?
ということで、今回、スリープマガジンにてCBDについて以下のテーマで3回にわたって紹介してまいります。
【第1回】CBDとは?効果は?安全性は?
【第2回】CBDの認知度と今後の可能性/2023年は約500億円の市場規模に!?
【第3回】CBD製品を選ぶ際のヒント
3回読んでいただくことで、CBDの価値や、CBDの今後の可能性を知っていただき、当店がなぜCBDオイルを使用しているのかや、ご自身でCBD製品を購入される際のお役に立てるのではないかと思いますので、最後までお付き合いいただけると幸いです。
では、まず第1回目である今回は「CBDとは?」ということで、その原料から効果、安全性などについてご紹介していきたいと思います。
目次
CBDの原料
CBDと麻薬との違い
CBDの効果・安全性
■ CBDの原料
それでは、まずCBDの原料についてご紹介します。
なぜ原料の話をするかというと、少し特殊な原料を使用しているからです。
その原料とは、大麻(オオアサ)になります。
大麻と聞くとドキッとする方も多いと思います。
ご存知の通り、日本では大麻は、麻薬の一種として法律で使用が禁止されています。
少しかたい話になりますが、大麻取締法第一条では「大麻とは、大麻草(カンナビス・サティバ・エル)及びその製品をいう。」と記載があります。
しかしながら、その後に以下の文言が続きます。
「ただし、大麻草の成熟した茎及びその製品(樹脂を除く)、並びに大麻草の種子及びその製品を除く。」
つまり、大麻草由来の物でも大麻草の葉や樹脂を使用したものは規制されますが、茎や種子などを使用した製品は合法的に販売可能なものがあるということです。
実際、葉を使用したものがマリファナなど違法なものになるのですが、麻の実などは、加熱処理を施すことで販売が可能で、七味唐辛子などに使用されていますし、衣料品に使われるヘンプなども規制の対象にはなりません。
これと同様に大麻草由来であってもCBDは成熟した茎や種子のみを原料としているため合法で販売可能なのです。
厚生労働省麻薬取締部のHPにも「大麻草の成熟した茎や種子のみから抽出・製造されたCBD(カンナビジオール)を含有する製品については、大麻取締法上の「大麻」に該当しません」と記載があります。
■ CBDと麻薬との違い
では、より安心感を持っていただくために、CBDと麻薬の違いを成分から具体的にご紹介していきます。
大麻の植物には約540種類の化学物質が含まれています。
大きく分類するとカンナビノイド類、テルペン類、フラボノイド類、フェノール類などがあります。
この中のカンナビノイド類は100種類ほどあると言われていますが、マリファナの主成分はこのカンナビノイド類に分類されるTHC(テトラ・ヒドロ・カンナビノール)という成分になります。
そして、CBD(カンナビジオール)もこのカンナビノイド類に分類されますが、Fig1のように化学構造が異なります。
このTHCは精神作用があり規制の対象になっていますが、CBDは精神作用はなく合法となっています。
ちなみに、この2つの物質の化学構造は非常に似ていますが、CBDが体内でTHCに変換することはほぼないと言われています。
Fig1. CBDとTHCの化学構造
出典:田村薬品工業株式会社HP
CBDは法律上は問題がないことがご理解いただけたと思いますが、なぜそんな「大丈夫?」と不安になるようなCBDをわざわざ使うのかというと、それはもちろん使う価値があると考えているからです。
続いてはCBDの期待される作用や効果についてご紹介していきます。
■ CBDの効果・安全性
人間の体内には、身体調節機能=内因性カンナビノイド系(Endocannabinoid system、略してECS)が備わっています。
ECSは、食欲、痛み、免疫調整、感情制御、運動機能、発達と老化、神経保護、認知と記憶などの機能をもち、細胞同士のコミュニケーション活動を支えているといわれています。
CBDはこのECSと相互作用し、その効果を発揮すると言われています。
海外でCBDはてんかんの治療薬としても使われていますが、日本においては医薬品としては承認されておらず、基本的には嗜好品として販売されています。
CBDについて記載されているサイトの多くは、多種多様な効果について記載されていますが、残念ながら嗜好品についての明確なエビデンスはありません。
ただ、色々な資料を確認する中で、当店では以下のような効果が期待できるのではないかということで当店でもCBD製品を取り扱っています。
≪ストレスの緩和・不安障害の緩和≫
CBDはストレスの緩和が期待できると言われています。
理由としては、ECSに働きかけて脳内ホルモンの働きを高めるためです。
CBDを摂取することで、脳内ではアナンダミドやセロトニンの働きが活発化しやすくなるというデータがあります。
アナンダミドやセロトニンは脳の不安・イライラなどをとり除き、精神を安定させる効果があります。
結果として、ストレスや不安が軽減され、気持ちが和らぎやすくなると考えられています。
≪不眠の改善≫
CBDは不眠の改善も期待されています。
ストレスを軽減させることにより、脳をリラックスさせる効果があるためです。
不眠の原因の一つとしてストレスや疲労が考えられます。
ストレスや疲労によって、交感神経が興奮することで不眠の症状が出やすくなります。
交感神経とは自律神経の1つで、心身を興奮や緊張させる作用があります。
CBDは自律神経に働きかけることで、交感神経の過度な活性化を抑制できるのではないかと考えられています。
それにより不眠の症状が治まりやすくなると言われています。
≪皮膚のトラブルの改善≫
CBDは皮膚のトラブルの改善も期待されています。
CBDには抗酸化作用や抗炎症作用があると言われています。
抗酸化作用とは、身体の中にある活性酸素を抑える作用で生活習慣病や、細胞の老化を防ぐ効果があると考えられています。
抗炎症作用とは、炎症を抑える作用で、発熱や疼痛などを抑えるだけではなく、腫れてしまった部分を鎮める効果も期待できます。
この2つの作用が皮膚のトラブルに効果的だと考えられています。
CBDの抗酸化作用は非常に高く、抗炎症作用はニキビの抑制や、アトピー性皮膚炎、アレルギー性皮膚炎にも有効な可能性があると言われています。
最後に安全性についてですが、海外では医薬品で認可されていると前述させていただいたように、臨床試験により安全性の確認はされています。
データとしては、健康な人にCBD 600mg を1回投与し安全性を見た試験では、偽薬(プラセボ)を服用した人と比較して差は見られなかったとされています。
また、複数回投与した試験では、統合失調症の患者さんに対して CBD 1日1000mgを6週間連続で投与した試験がありますが、こちらもプラセボを服用した人と差はなかったとされています。
以上のことからもCBDの安全性は比較的高いと言われています。
ただし、安全性が高いからと言って大量に摂取することには注意が必要です。
他の薬と一緒に摂取する際、CBDには薬物代謝酵素を阻害する働きがある可能性がある為、薬の血中の濃度が上がり、薬の効果が強く出てしまう恐れがあります。
普段から薬を服用している方は、医師に相談していただくことをおすすめします。
また、薬の服用後の2時間後にCBDを摂取するなど薬との服用時間をずらすなどすると良いと言われています。
その場合は薬の服用が先で、CBDは後に摂る方が良いようです。
CBDを単独で摂取する場合も、飲みすぎると肝障害が起きることがありますので注意が必要です。
1日の標準摂取量は、20〜200mgと幅が広く、明確な量は決められてはいませんが、1日摂取量の上限は、体重1㎏あたり5mg程度(例えば体重50kgの場合250mgまで)にとどめておくのが良いとされています。
第3回で紹介する予定ですが、CBDの製品にはグミやチョコレートなどのお菓子や飲食物もあります。
そういった製品は、ついつい食べてしまいがちですが、食べ過ぎないことが重要です。
また、その他にも吸収率が高いタイプの製品もあるので注意が必要です。
■ まとめ
ここで、第1回の「CBD(カンナビジオール)とはなんですか?」を締めたいと思います。
今回はCBDの原料から、同じ大麻からとれるマリファナなど規制されている物質との違い、そして期待される効果(あくまでエビデンスはないということもふまえて)、そして安全性についてご理解いただけたのではないかと思います。
次回、第2回では、世の中でどれだけ認知されているのか、そして今後のCBDの可能性についてお伝えする「CBDの認知度と今後の可能性/2023年は約500億円の市場規模に!?」について書かせていただきます。
気になった方はぜひ次回もお読みいただけると幸いです。
*60分以上のコースからのサービスとなります。
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<参考資料>
カンナビジオール(CBD)の 薬理学と臨床応用[Part I]
カンナビジオール(CBD)の 薬理学と臨床応用[Part II]
熊本県警 大麻について
JCAC カンナビノイドについて
大麻とカンナビノイド(厚生労働省)
カンナビジオールの治療効果とその作用機序
CBD製品に対する法律上の規制
【昭和大学薬学部】CBDは優れた効果を発揮する稀有な食品。長期にわたり、ベネフィットを享受できるよう正しい情報を発信していきたい
カンナビジオール(CBD) 事前審査報告書
抗酸化による老化防止の効果
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