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体脂肪と睡眠の意外な関係:知っておきたい悪循環とその解決法


こんにちは。  

Sleep 360スタッフです。


ダイエットや健康管理において、食事と運動ばかりに注目が集まりがちですが、実は「睡眠」も体脂肪管理において極めて重要な要素です。睡眠と体脂肪は互いに影響し合う密接な関係にあり、どちらか一方が乱れると、もう一方も悪化するという悪循環に陥りやすいのです。


本記事では、睡眠と体脂肪がどのように関係しているのか、そしてこの関係を理解することで、より効果的な健康管理を行う方法について解説します。


睡眠不足が体脂肪を増やすメカニズム


食欲ホルモンの乱れ

睡眠不足になると、私たちの体内では食欲を調節する2つの重要なホルモンに変化が起こります。


満腹感を伝える「レプチン」というホルモンの分泌が減少する一方で、空腹感を刺激する「グレリン」の分泌が増加します。ある研究では、睡眠時間が5時間以下の人は、8時間睡眠の人と比べてレプチンが減少し、グレリンが増加することが報告されています。


この変化により、睡眠不足の状態では通常より多くのカロリーを摂取したくなり、特に高カロリー・高脂肪・高糖質の食べ物を欲するようになります。

深夜のスナック菓子やジャンクフードへの欲求が強くなるのは、単なる意志の弱さではなく、ホルモンバランスの乱れが原因の一つと考えられています。


ストレスホルモンの影響

睡眠不足は体にとって大きなストレスとなり、コルチゾールというストレスホルモンの分泌を増加させます。コルチゾールには、特に腹部への脂肪蓄積を促進する作用があります。

これが、睡眠不足の人に内臓脂肪が付きやすい理由の一つです。内臓脂肪は皮下脂肪と比べて健康リスクが高く、糖尿病や心血管疾患のリスクを増大させるため、特に注意が必要です。


脂肪燃焼の機会損失

質の良い深い睡眠中には、成長ホルモンが分泌されます。成長ホルモンは子どもの成長だけでなく、大人においても重要な役割を果たしており、その一つが脂肪燃焼の促進です。

睡眠不足や睡眠の質が悪いと、この成長ホルモンの分泌が減少し、本来なら睡眠中に行われるはずの脂肪燃焼が十分に行われません。7-9時間の質の良い睡眠は、いわば毎晩の「脂肪燃焼タイム」なのです。


体脂肪が睡眠を妨げるメカニズム

呼吸への影響と睡眠時無呼吸症候群

体脂肪の増加は、睡眠中の呼吸に大きな影響を与えます。首周りの脂肪が増えると睡眠中に上気道が狭くなり、睡眠時無呼吸症候群(SAS)のリスクが大幅に上昇します。

また、腹部の内臓脂肪が多いと横隔膜が圧迫されて呼吸が浅くなり、特に仰向けで寝る際には脂肪の重みが直接横隔膜にかかるため、呼吸がさらに制限されます。


睡眠時無呼吸症候群では、一晩に数十回から数百回も呼吸が止まり、その度に脳が覚醒反応を起こします。

本人は気づかないことが多いですが、深い睡眠が得られず、日中の強い眠気や疲労感につながります。

また、呼吸が苦しいことで無意識に寝返りが増え、睡眠が断片化する原因にもなります。


炎症による睡眠障害

脂肪組織、特に内臓脂肪は単なるエネルギー貯蔵庫ではなく、活発に様々な物質を分泌する「内分泌器官」として機能します。

過剰な脂肪組織からは、炎症性サイトカインが過剰に分泌されます。


これらの炎症性物質は、睡眠・覚醒リズムを調節する脳の領域に影響を与え、不眠症状を引き起こします。また、日中の眠気や疲労感の原因にもなり、活動量の低下から更なる体重増加につながる可能性があります。


体温調節の困難

質の良い睡眠のためには、就寝時に体温が1-2度低下することが重要です。しかし、体脂肪が多いと、この体温調節がうまく機能しにくくなると言われています。

脂肪は断熱材のような役割を果たすため、体内の熱が放散されにくくなります。


悪循環を断ち切るための実践的アプローチ

睡眠習慣の改善

取り組みやすいのは、規則正しい睡眠スケジュールの確立です。毎日同じ時間に就寝・起床することで、体内時計が整い、ホルモンバランスが改善されます。

寝室環境は暗く、涼しく静かに保ち、就寝前はスマートフォンやパソコンの使用を控えることがおすすめです。


段階的な減量

BMIが25以上の過体重、または腹囲が男性85cm以上、女性90cm以上の内臓脂肪蓄積がある方には、段階的な減量をおすすめします。急激な減量は逆効果になることがあります。

体重の5-10%の減量でも睡眠の質が大きく改善することもあります。

1ヶ月に1-2kgの減量を目指し、3-6ヶ月かけてゆっくりと体重を落としていくことで、リバウンドのリスクも低く、減量に取り組むことができます。


食事のタイミング

夕食は就寝2〜3時間前までに済ませましょう。

カフェインの摂取は夕方以降は控え、アルコールも就寝の100分前までに留めることで、睡眠の質を保つことができます。


まとめ

体脂肪と睡眠は相互に影響し合う関係にあり、どちらか一方だけを改善しようとしても、十分な効果は得られません。しかし、この関係を理解し、両方にアプローチすることで、好循環を生み出すことに繋がります。

まずは今夜から、規則正しい睡眠時間の確保を始めてみませんか。小さな一歩が、大きな変化への第一歩となるはずです。


Sleep 360 では、睡眠の質を向上させることを目的としたドライヘッドスパサービスを提供しています。ご興味がある方は、こちらからご予約いただければ幸いです。


参考文献

・Spiegel K, et al. Brief communication: Sleep curtailment in healthy young men is associated with decreased leptin levels, elevated ghrelin levels, and increased hunger and appetite. Annals of Internal Medicine, 2004; 141(11): 846-850.

・Leproult R, et al. Sleep loss results in an elevation of cortisol levels the next evening. Sleep, 1997; 20(10): 865-870.

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・Young T, et al. Predictors of sleep-disordered breathing in community-dwelling adults: the Sleep Heart Health Study. Archives of Internal Medicine, 2002; 162(8): 893-900.

Vgontzas AN, et al. Sleep apnea and daytime sleepiness and fatigue: relation to visceral obesity, insulin resistance, and hypercytokinemia. Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism, 2000; 85(3): 1151-1158.

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・日本肥満学会. 肥満症診療ガイドライン2016.

 
 
 

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